フィリピンの雇用率、94.7%と過去最高を記録
フィリピン雇用者数は94.7%と過去最高を記録しました。
持続的な経済成長、より多くの雇用の創出が背景になっているようです。
フィリピン統計局の労働力調査によると、今年の雇用率は前年同期の93.4%から94.7%に上昇しており、4180万人が仕事を得たという結果になりました。これは、2009年以来の変化だそうです。フィリピンのエルネスト・ペルニア社会経済計画書長官は「この変化は、より多くのフィリピン人が労働市場に参加し、より多くの人々が雇用され、経済改革や、政府によるプログラムに積極的に国民が参加していることを示している。」と喜び述べました。
現在のフィリピンの国内地場企業は非常に勢いがある様で、先日、5月11日に飲食チェーン店の大手である、Jollibeeが1四半期の純利益が昨年の50億ペソから、80億ペソに増加したと発表しました。フィリピンでは、Jollibeeは非常に人気で、日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、こちらでは、マクドナルドに対を成すほどです。
また、フィリピンではハンバーガーが人気の様で街の多くの場所で、ハンバーガー屋を見かけます。その多くのお店が、スタッフ2人程の小さなお店で、ハンバーガー1つ、50ペソ(100円)ほどで売られており、1つハンバーグを買うと「もう1つ無料」という、なんとも気前の良いサービスを行なっています。
味付けは基本的に、マヨネーズたっぷりの濃い味で、小腹が空いたときにはうってつけです。ただ、覚えておいていただきたいのが、「1つ買ったら、もう1つ無料」なので、ハンバーガーを2つ食べられる時にお買い求めください。
雇用率の増加を部門別にみると、サービス分野は3.8%、農業分野では8.4%、建設・製造業分野では18.1%増加しており、また、失業率が昨年の6.6%から今年1月には5.3%に低下し、これは、過去10年間で記録されたもので、一番低い結果となりました。
フィリピンで暮らしていて、実際に感じることなんですが、フィリピンのスーパーや飲食店には、非常に多くのスタッフがいるように感じます。例えば、近所にある普通の飲食店では、多い時に、10人程のスタッフで運営している時があります。その10人という数は私が目視できている数なので、裏方には、もっといるかもしれません。
おそらく、日本では、その規模だと5〜6人程で営業する出来るのでは。。。と伺える規模です。スーパーに買い物に行った際には、スタッフの方に、「これはいくらですか?」「他のデザインはありますか?」等の質問をしていると、気がづけば、3〜4人程のスタッフに囲まれている時があります。私1人の質問に対して、同時に複数回答が返って来る事がありました。
また、フィリピンの不完全雇用率は16.3%から18%に、去年に比べ640万人から750万人に増加したそうです。不完全雇用者とは、労働期間や労働日数に条件がある期間労働者のことです。
ただ、現地の方の話では、フィリピンでは、労働者の移り変わり自体が非常に早い様です。日本と違い、自分の職場が気に入らなければ早々と違う職場に移るという話は耳にします。より良い条件を求めて、次の職場を探すのだそうです。その様な背景も、不完全雇用率の上昇に寄与しているのかもしれません。
この雇用率についてペルニア氏は「経済の循環を促進し、より質の高い雇用機会を作り出すために、さらに投資を増やし、生産性を向上させなければならない」と述べています。
近年のフィリピン政府は、インフラ投資「ビルド・ビルド・ビルド」政策を掲げ、雇用促進、経済発展に力を注いでおり、私が住んでいる地域でも、手作業で道路工事が行われているのをよく見かけますが、これからインフラ事業が進んでいくうちに作業の機械化も同時に行われ、インフラ整備も加速度的に進展していくのではないかと感じました。
雇用率が上昇することにより、国民の生活が豊かになることが期待でき、ドゥテルテ大統領も「公立学校の教師の給料を段階的に引きげていく」と宣言しています。現在、フィリピンでは、Jollibeeのような地場企業の勢いも凄まじく、フィリピン全体が一丸となって、国民生活の向上に向けて躍進中です。