東京電力、フィリピンの「地方配電ネットワーク」に協力 停電期間の減少に期待
今回はフィリピン経済ニュース第三弾をお届けします。
今日はフィリピンの流通システムについてのニュースです。
フィリピンの国家電化庁(以下NEA)が、同国北部に位置するルソン島のバタンガス州で、
パイロットプロジェクト(試験的事業企画)の一環として行われる「地方配電ネットワーク」事業に対し、東京電力からの支援を受けることを明らかにしました。
パイロットプロジェクトというのは「パイロット=水先人、試験的に先行して行う事」という意味で、試験事業、テスト事業を意味します。
台風など、自然災害が多いフィリピンでは、災害時における配電設備の被害が大きく、
一度、配電設備が被害を受けれると長期間の停電を余儀なくされるため、
経済へ及ぼす悪影響が懸念されており、今回の決断に至ったそうです。
このプロジェクトは日本国際協力機構(JICA)の協力の元、今年から一年間実施されるそうで、
NFAのテクニカル・サービス・エンジニアリング担当副管理者のArtis Nikki Tortola氏はこのプロジェクトについて、
「この働きは停電の回数と期間を短縮し、流通システムの信頼性を向上させることが期待され、フィリピンの電力配給システムと管理のために日本の技術を民間企業に普及させるという目的がある」と述べました。
このプロジェクトでは、配電で使う装置の電圧を13.2キロボルト(kV)から22.9 kVにアップグレードされ、
さらに、既存の特殊装置もこの電圧レベルに適合するように置き換えられるそうです。
電力配給が整備されることによって、配電システムの信頼性向上や停電期間の減少が期待できます。
このプロジェクトがフィリピンの国民のさらなる安定した生活に繋がるといいですね。