移住前に知っておきたい!、フィリピンの「管理費・ 修繕積立金等」事情
こんにちは、インターン生の栗原です。
今回は日本でいう「管理費・ 修繕積立金等」、
フィリピンの「Association Dues」についてお話しします。
「Association Dues」はフィリピンの管理オフィス「PMO」(Property Management Office)によって、毎月住人から集められています。この集められた『Association Dues』は警備員・清掃員の給料や、プールの管理費・維持費などに利用されます。
[Association Dues]の値段はユニットごとで異なります。プールやジムなど、施設が充実しているところでは高めに設定されていたり、住んでいる部屋の大きさ(ベランダも含めて)に応じて支払額が設定されているところもあります。
例えば『Ayala Land Premier』がディベロッパーの「One Serendra』では1平米ごとの『Association dues』が毎月96ペソです。
そこで
65平米の『One Serendra』のお部屋を所有すると、毎月6,240ペソの『Association Dues』を支払う事になります。(これフィリピンではかなり高額です)
一方で、幅広い事業に参入してる「DMCI」が建てた、「One Castilla Place」・「Sorrel Residences」・「Torre de Manila」でかかる「Association Dues」は、1平米ごとに35ペソから50ペソです。
*写真はケソン市にあるOne Castilla Place
つまり、
『One Serendra 』と同じ広さの65平米のお部屋を所有すると、2,275ペソから3,250ペソ毎月支払う事になります。
フィリピンの修繕費・管理費にあたる『Association Dues』って絶対なの?
フィリピンの法律上、管理組合『Homeowner`s Association』への参加は義務付けられていません。『Association Dues』を払えなかった場合、ビルの施設が利用できなくなるだけの話です。ただしフィリピンのコンドミニアムでは、『Association Dues』の支払いは当たり前となっていますのでご注意ください。
『Association Dues』を払わなかったらどうなる?
管理費をなんらかの理由で払えなかった場合、『PMO』オフィスからペナルティーが下されます。例えば電力の使用が突然ストップされたり、ビルの施設が利用できなくなったりします。
更にフィリピンでは管理費を3カ月分滞納すると、委員会から”delinquent”滞納者とよばれ、3%から4%の利子付きでこれを払わなければなりません。フィリピンでは他の住人の意見などを参考にし、住む予定のビルのルールをしっかりと把握し理解するようにしましょう。
では、これらの『Association Dues』は本当に住人の生活改善の為に使われているのか?
ディベロッパーやビルによって差があると思いますが、例えば以前住んでいたフィリピンの某有名ディベロッパーにより建てられたコンドミニアムでは、エレベーター2台のうち1台しか運行していなかったり、トイレでパイプの水漏れがあったりとトラブルが多かったです。その後『PMOオフィス』へ駆けつけて修理を依頼したとしても、なかなか問題の解決には至りませんでしたね。(住んでいたビルまだほぼ新築でした。)
通常コンドミニアムで部屋を借りる場合、「テナント(賃借人)」は「Association Dues』を支払う必要は無く、「オーナー(賃貸人)」のみが「Association Dues』を負担します。複数のお部屋を所有しているオーナーであれば、お部屋に滞在してる各テナントから「Association Dues」を貰う必要はありません。また同様に「PMO」も、同じオーナーを持つ各テナントから「Association Dues」を貰う必要はありません。
フィリピンで物件を探す時、管理費・修繕費『Association dues』を確認してから選ぶ事も結構重要です。例えば費用が極端に低いと、万が一急に公共施設が壊れ、修理で予算が必要になった場合、予算が足りなくなかなか修理が出来ない為住人が困ってしまう事もあります。更に、プレビルド物件の購入者を誘致しようとしているコンドミニアムでは、まず戦略的に『Association dues』を抑え、ほとんど全ての物件が完売されてから『Association dues』をいきなり上げたりするところも実際にフィリピンにはあります。
『Association dues』は住人がスムーズに生活をおくる為に重要なものです。
フィリピンで不動産投資をするにあたって必要なノウハウを少しずつ積み重ねていく事で、不安要素が確実に”減っていく”と思います。これからもフィリピンの不動産投資事情について学んでいき、様々な不動産に関する情報を分かり易く提供していきます。
次回はフィリピンの管理組合についてお届けします。
よろしくお願いします