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フィリピン大統領の名を冠した歴史ある街 ケソンシティ

ケソンシティは、メトロマニラの北東部に位置し、メトロマニラ全体の4分の1を占める大きな市です。その広さだけでなく、1948年から約30年間首都だったという歴史もケソンシティの大きな特徴の一つです。

そのため、ケソンシティには国家の立法府でもある下院議事堂をはじめとする、数多くの政府機関があります。またケソンシティは、国内トップクラスのフィリピン大学(University of the Philippines)やアテネオ大学(Ateneo de Manila University)のメインキャンパスを擁するなど学園都市としても知られています。

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ケソンシティの詳細情報


今回は、近年不動産投資でも注目を集めつつあるケソンシティについて、たっぷりと紹介していきます!
先述の通り、エリア面積も広く歴史もあるケソンシティ。人口は約308万人で、これはメトロマニラの23.3%にあたります(2014年)。人口は2.42%の伸びを記録しており、今後も成長が期待されています。

中流階級から最上流階級の人々が多く住んでおり、それらの人々が住む居住区域が多く存在しています。それらsubdivisionまたはvillageと呼ばれる居住区には、入り口ゲートに24時間体制でセキュリティガードが配置されています。

一方で、ケソンシティ内には不法居住者(スクオッター)が住む地域も点在しており、貧富の差の激しい地域でもあります。フィリピンのゴミ山やその周辺の貧困地域は日本でもよく知られていますが、そのうちの一つであるパヤタスはこのケソンシティ内にあります。

こうした経済格差から長年治安が心配されてきましたが、住宅地内やコンドミニアムにセキュリティガードが24時間配置されている他、人通りの多い明るい道であれば歩くのにも比較的安全です。

各エリア情報


ここからは、ケソンシティを南北に分け、その中でも近年開発が進んでいる南部エリアを中心に紹介していきたいと思います!

ディリマン地区

ディリマン地区は、市の中心に位置しており、市庁舎をはじめとして、農務省や環境省など多くの政府機関がこの地区に置かれています。市の名前の由来となった、コモンウェルス初代大統領のマニュエル・ケソンとその妻の廟も、この地区でもっとも高い建造物として建っています。計画都市であるケソンシティは、この記念塔を中心に造成されました。

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地区内には、先述の国立フィリピン大学メインキャンパスもあり、その広大な敷地内には1つのバランガイ(日本の町のようなもの)があるほどで、広い道路にはジープニーやトライシクルが絶えず走っています。

コモンウェルス地区・バララ地区

この地区には、フィリピンで最も広い道路であるコモンウェルス通りが通っており、最大16車線の道路もあります。
地区の中心部にはフィリピンの立法府である下院議事堂があることもあり、この地区内の住宅区域には多くの国会議員が住んでいます。しかしその一方で、地区内には国内最大級である上に政府も黙認しているという不法居住者の居住地域も存在しています。

ロヨラハイツ地区

ロヨラハイツは、マカティやオルティガスなどのオフィス街へのアクセスが可能な幹線道路に近く、電車も通っている非常に便利な場所に位置する地区です。
メインストリート沿いには、国内トップクラスの有名私立大学であるアテネオ大学と名門女子大学ミリアム大学のメインキャンパスが隣接しており、その付近には、学生のためのコンドミニアムやドミトリーが多く存在しています。

地区内にある「La Vista Subdivision」や「Xavierville」は、上流階級の分譲住宅地となっており、特に前者には、前大統領を筆頭に、フィリピントップクラスのVIPが居住しています。しかし、その横には不法居住者の家々があったりと、複雑な街の構成となっています。

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クバオ地区

クバオは、ショッピングセンターやその他の娯楽施設などが揃う、ケソンシティの商業の中心となっている地区です。エリア内には、高級な品々がそろうRustan’s Department Storeのほか庶民的なモールもいくつかあり、さまざまな価格帯で身の回りのものを全て揃えることができます。

クバオ駅は、ケソンシティ近くからマカティまでを横断する電車LRT-2と、EDSA通りに沿って南北に延びる電車LRT-1の両方が乗り入れていることもあり、通勤・帰宅時などは多くの人でごった返しています。

リビス地区

新たな商業エリアとして近年発展を見せているこの地区。フィリピン大手ディベロッパーであるメガワールドが開発した「イーストウッドシティ」を中心に、新たなスポットとしても注目されています。
この地区には、IT企業や家電企業などがオフィスを構えているほか、高層住宅なども多くあります。そのほかにも、おしゃれなレストランやバーなども立ち並ぶ、観光客にも地元住民にも人気のスポットです。

ティモッグ地区

ティモッグ地区は、以前より興行商業地区として知られています。クラブやカラオケ、バーなどをたくさん有するケソンシティの一大歓楽街です。この地区には、日本食や韓国料理のレストランが多く価格帯も手頃であるため、現地の人だけでなくフィリピンに在住している日本人からも人気の飲食店が多くあります。

まとめ


政治中核都市でもあり学園都市でもあり、貧困層から最上流階層までが暮らす、さまざまな側面をもつケソンシティ。最近では大手ディベロッパーであるアヤラランドが総工費60億円の一大プロジェクトを開始するなど、今後著しい発展も予想されており、将来性のある街として期待は高まるばかりです!





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